クレジット:ジョアンナ・スペンスリー
ジェイコブ・デイビッドソンは、ビクトリア州南西部と南オーストラリア州南東部にルーツを持つ、グンディジャマラ族およびンガリンジェリ族の子孫です。
地元の食材、特にスーパーフードとして注目されるネイティブ食材を活かしたグルメ調味料の開発を通じて、家族経営のケータリング事業を次のステージへと成長させることに情熱を注いでいます。
QUT同窓会チームは、FigJam and Coの戦略責任者であるジェイコブ氏に、事業への想いや、2032年ブリスベン・オリンピック・パラリンピックに向けた展望について話を聞きました。
■ FigJam and Coについて、そしてあなたの役割について教えてください
FigJam and Coは、100%先住民が所有・運営する企業です。
1995年の創業以来、クイーンズランド州南東部を中心に、企業イベント向けのケータリングサービスを提供してきました。
毎朝日の出前から、ストーンズコーナーのキッチンでは、新鮮なオーストラリア産食材を使った料理づくりが始まります。
フルーツの盛り合わせやブッシュタッカー、バーガー、サンドイッチ、サラダ、軽食、スイーツなど、多彩なメニューを展開しています。
また、「FigJam Collections」として、90%以上がオーストラリア産原料のグルメ調味料も製造しています。
デイビッドソンプラムやレモンマートル、ピッグフェイスなどのネイティブ食材は、先住民が運営する農園や社会的企業から調達しています。
戦略責任者として、オンライン注文システムの構築や業務効率化を進めてきました。最近では、業界イベントでの講演活動にも取り組んでいます。
■ INFPプログラムに参加して得たものは?
INFPへの参加を通じて、製造工程をより科学的に見直すことができました。
その結果、生産体制の強化や保存期間の延長、新たな収益源の確立につながりました。
特に印象深かったのは、FSANZと協力し、ピッグフェイスとスベリヒユを商業利用可能な食材として登録したことです。
FigJam and Coは、これらを調味料に使用する許可を得た、オーストラリア初の企業となりました。
■ オリンピックに向けた取り組みについて
私たちは、クイーンズランド州の先住民系食品事業の成長を支援することを目標としています。
全国のサプライヤーや現地で採取された原料を使い、6種類の調味料を開発しました。
この取り組みは、先住民サプライヤーとの連携強化や、ネイティブ食材の認知向上にもつながっています。
現在、FigJam Collectionsはレストラン、小売店、ギフト用途など幅広く展開されています。
■ 学び直しのきっかけは?
私は昔から地質学に興味があり、ブッシュフードと地質の関係にも関心がありました。
しかし、コロナ禍で事業が厳しい状況となり、家族全員で立て直しに取り組む必要がありました。
その結果、事業は大きく回復し、現在は安定した成長を続けています。
■ おすすめの商品は?
「ホット・ブッシュ・サンバル」です。
辛さをブッシュフードの果実で和らげた、多層的な味わいが特徴です。
東南アジアでの旅の経験が、この商品の発想につながりました。
■ キャリアのハイライトは?
シンガポールでの展示会出展や、APECシンポジウムへの登壇など、国際的な場で活動できたことです。
また、2023年にはブリスベン市長賞の最終候補にも選ばれました。
■ 尊敬する人物は?
アンソニー・ボーディンとアクション・ブロンソンです。
どちらも、飾らない姿勢で食と向き合っている点に共感しています。
■ 欠かせないスキルは?
Excelです。
家業に携わる中で、経営や戦略を考える上で不可欠なツールだと実感しました。
(2023年9月28日公開 https://www.qut.edu.au/engage/alumni/insights/jacob-davidson-transformation)